3年後の介護報酬の改定は、今と同じ考え方ではダメかもしれません

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

根本的に介護報酬の算定基準が、変わる可能性があります。

サービスの質の検討会が設けられます。

この部会が、どの様な結論を出すかによって、介護報酬の算定方法が、ガラッと変わる可能性があります。

【平成27年度介護報酬改定を踏まえた今後の課題【案】】

● 介護保険制度におけるサービスの質については、統一的な視点で、定期的に、利用者の状態把握を行い、状態の維持・改善を図れたかどうか評価することが必要である。このため、介護支援専門員による利用者のアセスメント様式の統一に向けた検討を進めるとともに、ケアマネジメントに基づき、各サービス提供主体で把握すべきアセスメント項目、その評価手法及び評価のためのデータ収集の方策等の確立に向けた取組を行う。

出典:第121回社会保障審議会介護給付費分科会資料

介護報酬のジレンマ

今の介護報酬には、矛盾があります。

例えば、デイサービスで非常に素晴らしい機能訓練を提供していたとします。

それによって、利用者が状態が改善し、今まで出来なかったことが出来るようになった。

その結果、利用者も家族も喜んでいる。

結果的に今まで立ち上がって歩くのが困難であったのに、機能訓練によって何とか自分で歩ける様になったとします。

要介護3から要介護2になった。

いいサービスを提供した事業所は、要介護3から2に変更になった時点で、事業所の収入は減ります。

逆に、デイサービスでベットに横になって、テレビを見ているだけですと、ぜんぜん動かないので筋力はどんどん衰えていきます。

今まで出来ていたことが、出来なくなってくる。

ほったらかしで何にもしてくれない結果として、介護度が上がり報酬はアップします。

いいサービスを提供していたら報酬が下がり、悪いサービスを提供したら報酬が上がります。

これは、おかしいです。

これが、介護報酬のジレンマです。

サービスの質の評価

いいサービスを提供したい結果、状態が改善した場合、サービスの質をどの様に評価するか?

この方向次第では、介護報酬の仕組みがガラッと変わる可能性があります。

たぶん、基本報酬が下がるでしょう。

加算を取らない限り、報酬が上がらない。

その加算は、例えば要介護3の方が要介護2に改善された割合が何%以上あれば、一人あたり〇〇単位という様になるのではないでしょうか?

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