デイサービスでは、事業所の規模によって要介護度の改善度合いが違うのか?

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

昨日のブログで書きました通り、デイサービスでは利用者の要介護度の維持・改善が見られ、重度化の先送り効果を発揮しているとしています。

それでは事業所の規模によって、要介護度の維持・改善に違いがあるのでしょうか?

もし違いがあるとすれば、事業所規模別の介護報酬の改定に影響を与える可能性があります。

次の図は、第141回社会保障審議会の介護給付費分科会の資料ですが、事業所規模別の利用者の1年前と現在の要介護度を比較したものですが、いずれの事業所規模でも、いずれの要介護度とも維持している人が過半数を占めており、規模によって大きな差は見られません。

事業所規模別の要介護度の改善

以上の調査結果は、介護報酬改定で風当たりの強い小規模事業所の経営者にとってホットした内容です。

もともと、財務省は小規模事業者については、1回当たり単位数は783単位と他の類型より高いにもかかわらず、個別機能訓練加算を取得している事業所は少ないと批判的です。

画像の説明
出典:財政制度分科会(平成28年10月4日開催)資料

もし、小規模事業所において、通常規模や大規模の事業所と比較して、要介護度の改善がなされていないとなると、財務省は格好の材料を得たことになり、個別機能訓練加算を取得していないことを理由に、ますます小規模事業者の介護報酬の引き下げを主張したことでしょう。



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