デイサービスを利用することによって「社会的孤立感の解消」や「心身の機能の維持」につながっているか?
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
デイサービスの役割の一つとして、利用者の「社会的孤立感の解消」と「心身の機能の維持」があります。
それではデイサービスを利用することによって、上の2つは達成できているのでしょうか?
「通所介護等の今後のあり方に関する調査研究事業」(平成29年3月)の調査結果によって明らかにされています。
デイサービスの利用による「社会的孤立感の解消」や「心身の機能の維持」について
デイサービスを利用することによって、利用者本人が次の点で効果があったのかを回答した調査結果が公表されています。
- 友人や地域とかかわる機会の変化
- 気持ちや明るさ、気分の変化
- 健康・体調の変化
「友人や地域とかかわる機会の変化」について見ると、デイサービスを利用してから「以前より増えた」と回答した人は、要介護1で51.8%、要介護2で47.3%と利用者の約半数に達しており、社会参加の機会が増えていることが分かります。
また「気持ちや明るさ、気分の変化」について見ますと、デイサービスを利用してから「以前より気分が晴れるようになった」と回答している人が、要支援1~要介護4で過半数を占めており、「健康・体調の変化」について見ると、「以前より安定するようになった」と回答している人が多く、心身機能の向上が図られていることがうかがえます。
この様にデイサービスは、利用者の「社会的孤立感の解消」や「心身の機能の維持」の効果があり、利用者のQOL維持向上に効果があることが立証されています。
デイサービスの価値を再確認
第141回社会保障審議会介護給付費分科会では、デイサービスの介護報酬改定を議論する前提として、まずデイサービスが次の求められている機能を果たしているかどうかを「通所介護等の今後のあり方に関する調査研究事業」(平成29年3月)の調査結果に基づいて検証しています。
- 社会的孤立感の解消
- 心身の機能の維持
- 利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減(レスパイトケア)
今日を含めて数日間にわたって、上記3つについて説明してきましたが、デイサービスは3つの機能を果たしているという評価を厚生労働省はしています。
その上で3つの機能をデイサービスの介護報酬改定の議論で、どの様にバランスさせるのか、どの機能を重視するのかということが、これから行われまです。
そして12月中旬ごろに介護給付費分科会の最終意見が提出される予定です。
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