大阪府は集合住宅減算の抜け道を利用している事業所が多いのではないか?
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
昨日のブログで、「集合住宅減算の抜け道」について説明しました。
詳しくは昨日のブログをご覧いただきたいのですが、簡単にご説明すると、例えば訪問介護事業所で集合住宅減算が適用され、10%の報酬がカットされると、カットされて減額された単位数で区分支給限度基準額を超過しているか判定するので、空が生じることになります。
その空を利用して訪問介護サービスを提供すれば、10%の減額された報酬を補うことができる、というのが「集合住宅減算の抜け道」でした。
区分限度限度基準額いっぱいを利用している方は、「集合住宅減算の抜け道」を利用している確率が高い ?
その空を利用したいという衝動に駆られるのは、区分支給限度基準額いっぱいを利用している利用者の方やその方にサービスを提供している介護事業者です。
区分支給限度基準額いっぱいを利用している利用者の方は、これ以上介護保険サービスを利用すると、その超過分を全額自己負担しなければならないので、介護保険の利用を抑制している人が多いと思われます。
介護保険の利用を抑制している方に、区分支給限度基準額の空きが生じれば介護保険を利用したいと思うのが普通です。
この様に区分限度限度基準額いっぱいを利用している方は、「集合住宅減算の抜け道」を利用している確率が高いと想像されます。
大阪府は集合住宅減算の抜け道を利用している事業所が多いのではないか?
大阪府は、集合住宅減算の抜け道をしている事業所が多いのではないかと思うのは、大阪府は区分限度限度基準額の利用率が高いからです。
下の比較表をご覧いただくと、大阪府のサービス付き高齢者向け住宅の居住者と有料老人ホームの居住者の区分支給限度基準額に対する利用割合が高いことが、お分かりいただけると思います。
【区分支給限度基準額に対する利用割合 】
全介護保険サービスの全国平均 | 大阪府の場合 | ||
「サービス付き高齢者向け住宅」の居住者 | 「有料老人ホーム」の居住者 | ||
要支援1 | 37.8% | 42.8% | 54.6% |
要支援2 | 31.9% | 45.6% | 51.5% |
要介護1 | 44.6% | 74.8% | 82.4% |
要介護2 | 53.0% | 88.5% | 92.5% |
要介護3 | 57.9% | 91.2% | 93.4% |
要介護4 | 61.6% | 90.8% | 91.1% |
要介護5 | 65.3% | 91.9% | 93.6% |
【全国】
【大阪府】
出典:大阪府高齢者保健福祉計画推進審議会専門部会報告書「大阪府における介護施策の現状と課題、対応の方向性について」
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