介護職員の離職率と離職理由
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
介護職員の離職率と採用率は、全産業よりやや高い水準になっていますが、いずれも平成24年頃から低下傾向にあります。
離職率(離職率=1年間の離職者数÷労働者数)と採用率(採用率=1年間の入職者数÷労働者数)との間には、離職が増えれば採用しなければならないという相関関係にあります。
従って、介護職員の離職率と採用率の推移(折れ線グラフ)をみると、両者には相関関係があることが分かります。
現在の職場を選択した理由
現在の職場を選択した理由として上位に上がっているのが、
- 通勤が便利 41.4%
- やりたい職種・仕事内容 39.1%
- 労働時間・休日、勤務体制が希望に沿う 31.5%
- 能力や資格が活かせる 31.3%
- 正規職員として働ける(可能性がある) 31.3%
です。
【現在の職場を選択した理由(介護福祉士:複数回答)】
上の調査結果は、介護事業者として、採用を考える場合の参考になります。
現在の職場を選択した理由として、一番多いのが「通勤が便利」です。
そこで、例えば、利用者を獲得するという視点では、駅前や表通りに面している必要はありませんが、採用する場合は通勤の便利さを考えて、事業所の立地を考えることも必要かもしれません。
また事業所の近くの地域に求人広告を出すのも検討してもいいかもしれません。
過去働いていた職場を辞めた理由
一方、過去働いていた職場を辞めた理由は、現在の職場を選択した理由と違っていることが分かります。
それは働いてみないと分からないということがあるかもしれません。
【過去働いていた職場を辞めた理由(介護福祉士:複数回答)】
介護事業者としては離職率を下げるためにも、上位に上がっている次の理由につては注意を払う必要があります。
- 業務に関連する心身の不調(腰痛を含む) 27.1%
- 法人・事業所の理念や運営の在り方に不満があった 25.7%
- 職場の人間関係に問題があった 25.0%
- 収入が少なかった 23.6%
- 労働時間・休日・勤務体制が合わなかった 21.1%
- 出産・育児と両立できない 19.7%
a:3066 t:1 y:0