事業所の規模と定着率との関係

こんちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

事業所の規模を大きくすると、規模のメリットが生じ利益が出やすくなるということは、ブログで何度を書きましたが、定着率との関係について介護労働安定センターが興味深い調査結果を発表していますので、ご紹介します。

【事業所規模別離職率 】

事業所規模別離職率
出典:公益財団法人 介護労働安定センター「平成27年度介護労働実態調査」

上図の通り事業所の規模(職員数)が大きくなるに従って、離職率が低下する傾向にあります。

なぜでしょうか?

私は、その理由を次の様に考えました。

規模が大きい⇒利益が出る⇒給料を多く払える⇒定着率が上がる

勿論、給料が高いだけで定着率を上げられるわけではありませんが、給料が高いほど定着率が高くなるであろうというのは、直感的に理解できます。

事業所規模と離職率及び平均月収との関係

事業所規模(従業員数)別離職率と事業所規模(従業員数)別平均月収との関係を調査した結果があります。

事業所規模と離職率及び平均月収との関係
出典:池田省三氏の著書「介護保険論」より作成

これによると、事業所の規模が大きくなるほど平均月収が増え離職率が低下する、すなわち定着率が上がるという調査結果になっています。

この様に人材不足の状況で人材を確保するためには、規模を大きくすることが大事であることをご理解していただけたと思います。

ただ私見ですが、介護業界で生き残るのは大規模化した事業所と小規模の少人数だけの家族経営のような事業所だけだと思っています。

中途半端に規模を大きくしたところが、一番苦しいのではないかと考えています。




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