特定施設入居者生活介護の報酬・基準の見直し~全般~
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
特定施設入居者生活介護は、平成26年度介護事業経営実態調査において収支差率12.2%と高く、調査に対する信憑性を疑うほどです。
私の顧問先にも介護付き有料老人ホームがありますので経営内容は分かっていますが、平成26年の介護事業経営実態調査結果は、あまりにも実態とかけ離れているのではないかと思われます。
しかし、信憑性はともかくとして特定施設入居者生活介護の収支差率が10%を超えたことで、来年の介護報酬改定で基本報酬が大きく引き下げられる可能性がでてきました。
予想される介護報酬の改正内容
加算の創設と充実
特定施設入居者生活介護の利用者の重度化がすすみ、また認知症高齢者が増加することから、それに対応するため
- 手厚い介護体制を確保するため「サービス提供体制強化加算」を創設
- 「認知症専門ケア加算」を創設
- 「看取り介護加算」の充実
という基本方針が打ち出されています。
現行の特別養護老人ホームで認められている「サービス提供体制強化加算」と同じような加算が算定できそうです。
「認知症専門ケア加算」も、現行の特別養護老人ホームやグループホームで認められているのと同様に算定できそうです。
基本報酬の見直し
基本報酬については、介護職員・看護職員の配置基準を要支援2の基準(3:1)を、要支援1の基準(10:1)に合わせることで基本報酬が引き下げられます。
ショートステイ利用の要件緩和
「開設後3年経過」の要件が「居宅サービス等の運営について3年以上の経験を有すること」に変更され、特定施設以外の他の介護サービスの経験も含めて3年と判断され、ショートステイ利用の要件が緩和されます。
また、「入居率80%以上」の要件が、撤廃されます。
(ご参考)特定施設共同生活介護とは
介護保険の指定を受けた有料老人ホーム等に入居している利用者に対して入浴・排せつ・食事等の介助、その他必要な日常生活上の支援を行い ます。
※特定施設とは、有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームのうち、特定施設として指定を受けた施設を指します。
対象者
要介護1以上の認定を受けた方
サービスの内容
1.食事、入浴、排せつの介護
2.機能訓練(リハビリテーション)
3.療養上の世話
ほか
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