大阪府の介護施策の現状と課題

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

大阪府は「大阪府における介護施策の現状と課題、対応の方向性について」という報告書を公表しています。

それによると、大阪府の現状は「要介護認定率、被保険者一人当たり介護費が全国一高い。」として問題提起をしています。

大阪府の要介護認定率は全国38位ですが、「年齢調整後」の要介護認定率と被保険者1人当たり介護費はともに全国最下位で、特に要介護2以下と、在宅サービスの利用が多いです。

ちなみに

  • 要介護認定率
    全国平均 17.9%(うち要介護2以下11.7%)に対して、大阪府は22.4% (うち要介護2以下 15.2%)で47位
  • 被保険者一人当たり介護費
    全国平均 27.4万円(うち在宅14.3万円)に対して、大阪府は31.9万円(うち在宅19.2万円)で47位

被保険者1人当たり介護費が全国一高い原因

この様に大阪府は、被保険者一人当たり介護費が高いですが、高くなる要因として次の3つが考えられます。

  1. 介護サービス利用者一人当たりの利用額(単価)が高い?
  2. 要介護認定者の中で、介護サービスを利用している方の割合が高い?
  3. 要介護認定者自体が多いこと(認定率が高いこと)が影響?

上の3つの要因の内、大阪府は1番目と2番目については全国平均よりも低く、3番目の要因すなわち要介護認定率が高いことが、被保険者一人当たり介護費を高くしています。

下のグラフを見て頂くと、要介護認定率は 男女ともに全年齢階級で全国一高くなっています。
画像の説明
出典:大阪府高齢者保健福祉計画推進審議会専門部会報告書「大阪府における介護施策の現状と課題、対応の方向性について」

大阪府の課題

以上の結果を踏まえ大阪府は、次の4つを課題といてあげています。

  1. 要介護状態に至らないための健康に資する施策等の必要性
  2. 要介護認定の平準化および適正化に資する取組の必要性
  3. 高齢者の「住まい」において提供されている介護サービスの実態
  4. 利用者本位のケアマネジメントの実現に向けた取組の必要性

参考資料

大阪府高齢者保健福祉計画推進審議会専門部会報告書「大阪府における介護施策の現状と課題、対応の方向性について」
http://www.pref.osaka.lg.jp/kaigoshien/keikaku/bukai.html




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