要支援者が介護保険から切り離される一つの理由

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

要支援者を介護保険から引き離す理由は、国の財政負担を抑えるためです。

一方、次に説明することを理由として、要支援者を介護保険から切り離すことの正当性を主張する意見があります。

介護保険部会平成25年9月4日資料
介護予防訪問介護の提供内容

上の図は、介護予防訪問介護の提供内容をグラフにしたものです。

  1. 介護予防訪問介護が提供しているサービスのうち、生活援助が93%で身体介護が7%です。ほとんどが生活援助です。
  2. 生活援助の内訳は、「掃除64%」「買い物・薬の受け取り16%」「一般的な調理、配下膳11%」となっています。
  3. 身体介護は、「清拭・入浴・身体整容」が50%を占めています。

以上の結果を受けて、次の意見が出されています。

予防とは定期的に身体を動かすことによる心身機能の維持を図ることであるのにもかかわらず、過剰な日常生活援助は、予防とは逆行して心身機能の低下を引き起こしているのではないか、という意見です。

掃除、洗濯、料理などをヘルパーさんがすると、できる人がやらなくなり、かえって要介護度が進んで逆効果であるということや、介護保険で家政婦さんがすることをしてよいのかという意見が、2015年介護保険制度改正で議論になっています。




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