茶話本舗、アドアーズ株式会社の子会社に

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

茶話本舗のブランドでFC展開している株式会社日本介護福祉グループの株主であり代表取締役会長である藤田英明氏は、その所有する全株式をアドアーズ株式会社に売却します。

詳しくは次のアドレスから、ご覧いただけます。
http://www.adores.co.jp/ir/pdf/2014_10_30_kaigo.pdf

突然、飛び込んできた情報にビックリしました。

上記アドレスに掲載されている株式会社日本介護福祉グループの最近3年間の経営成績及び財政状態は、次の通りです。

【株式会社日本介護福祉グループの最近3年間の経営成績及び財政状態】
最近3年間の経営成績及び財政状態

上記の数字を見ると色々な疑問点があります。

  1. 平成25年3月期と平成26年3月期の特別損失は何であろうか?
    平成25年3月期の経常利益が45百万円で当期純利益が▲9百万円ですから特別損益は▲54百万円です。平成26年3月期は経常利益が22百万円で当期純利益が▲22百万円ですから、特別損益は▲44百万円になります。
    どの様な損が発生したのだろうか?通常考えられるのが、不動産等の売却による損失です。
  2. 純資産は減っているのに総資産が増えている理由は?
    純資産は、平成24年3月期110百万円⇒平成25年3月期102百万円⇒平成26年3月期80百万円と減少傾向です。一方、総資産は、平成24年3月期837百万円⇒平成25年3月期1,051百万円⇒平成26年3月期1,234百万円と増加傾向です
    純資産が減っているのは、当期純利益がマイナスなので理解できますが、総資産が増えているのが不明です。
    純資産が減って総資産が増える場合として考えられるのが、たとえば金融機関から借入して不動産等を購入するケースです。
    不動産と借入金が同額ですと純資産には変動がありませんが、総資産だけが増えます。
    金融機関等からの借入が多額にあると想像できるのは、平成26年3月期の営業利益38百万円に対して経常利益22百万円であるからです。この間にあるのが営業外の損益、たとえば借入金の利息などです。
  3. 売上は増えているが、経常利益率は低くさらに下がっているのはなぜか?
    経常利益率の低さには驚きです。過去3年間の経常利益率は、1.0%,1.9%,0.7%です。
    茶話本舗に抱いていた印象からすると、信じられないような数字です。一体なぜ低いのでしょうか?加盟金とロイヤリティーの収入は安定して入ってきていると思いますが、それに係る経費特に人件費は多くかかるとは思えないのですが?

以上は、私の見解です。

事実と異なるかもしれませんので、ご了解ください。

茶話本舗と言えば、古民家を利用した小規模デイのビジネスモデルでFC展開して多くの加盟店が参加しています。

このビジネスモデルの素晴らしいところは、古民家を利用して出来るだけ改修工事を少なくする一方、定員を10人以下にして看護師を配置せず、また小規模の報酬は比較的高いため、最小資本で最大利益を得ることができるところです。

しかし、介護保険法や介護報酬の改定により、茶話本舗のビジネスモデルは難しくなります。

介護業界では、今回の介護保険法や介護報酬の改定は、茶話本舗つぶしであるとささやかれていたほどです。

これから経営が厳しくなるのは理解できますが、すでに経営内容が悪るかったことに驚きです。



松本昌晴税理士事務所
大阪の税理士
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