岡山市の「デイサービス改善インセンティブ事業」

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

利用者の要介護度が、例えば3から2に改善すると介護事業者にインセンティブ(成功報酬)を与える制度を厚生労働省は検討していますが、すでにインセンティブを導入している自治体があります。

いち早く導入したのが岡山市です。

岡山市は、2013年に総合特区の指定を受け「デイサービス改善インセンティブ事業」を行っています。

岡山市のアウトカム評価

岡山市は、下の日常生活機能評価票を使用して、デイサービス利用者に調査を行い、事業所ごとの維持・改善状況をもとにアウトカム評価を実施ています。

利用者の状態の維持改善率が高い事業所の上位10位までが「アウトカム評価上位事業所」として、岡山市から奨励金が付与されます。

日常生活機能評価票


インセンティブを導入するメリット

インセンティブの導入は、そもそも要介護度の悪化防止や改善につながれば、介護給付費を押さえることができるという厚生労働省の思惑があります。

インセンティブを導入する前提として、介護の質が客観的に評価できるようになれば、利用者や事業所にとってもメリットがあります。

  1. 利用者は、自分が求める、例えば自分一人で入浴できるようになりたければ、評価の高い事業所を選ぶことができます。
  2. 介護サービスの質が高い優秀な事業所にとっては、利用者獲得につながります。

今回の介護保険法改正では自治体にインセンティブを付与

介護事業者にインセンティブを付与するのは、まだ先のことですが、今回の介護保険法改正案には要介護を改善した市町村や都道府県に、財政支援としてのインセンティブを与えることが織り込まれています。




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