介護保険の趣旨に沿ったアミューズメント型デイサービス

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

昨日のブログで、アミューズメント型デイサービスの規制について書きましたが、アミューズメント型デイサービスを否定するものではなく、介護保険の趣旨に沿った形で行われるのであれば問題ありません。

すなわち、介護保険の趣旨は「利用者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができる」ように、介護保険サービスを提供することにあります。

したがって、アミューズメント型デイサービスが

  1. 遊技を常時主体として行い、機能訓練につながっていないとか
  2. 疑似通貨等の使用が、射幸心、依存性を著しく高めるおそれがあるとか
  3. 賭博又は風俗営業等を連想させる危険性のある広告である

のであれば、介護保険の趣旨から逸脱していると言えます。

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介護保険の趣旨に沿ったアミューズメント型デイサービス

厚生労働省は、カジノやマージャンなどが要介護度の改善につながるのであれば、アミューズメント型デイサービスを認めています。

厚生労働省は、アミューズメント・カジノを取り入れて効果を出している埼玉県和光市の事例を紹介しています。

【要介護認定率の推移 (和光市)】
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出典:厚生労働省「政策レポート(介護予防)」
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/2009/07/02.html

上のグラフのようにアミューズメント・カジノを導入してから、要介護・要支援認定率が下っています。

アミューズメント・カジノの導入は、感情を豊かに表現できる場を提供することになり、「次回も来たい!」という参加意欲につなげることができて、「閉じこもり予防」の役割も果たしています。

さらに、人気のある「アミューズメント・カジノ」と運動・栄養・口腔機能向上の介護予防事業を組み合わせて実施することによって、他の事業への参加率も自然に高まっています。

その結果が、上の要介護認定率の低下につながっています。

介護事業者は、利用者や家族に喜んでいただくという視点だけでなく、介護保険の趣旨に沿っているという視点も持たなければなりません。

特にデイサービスは、他のサービスに比べ個性を出しやすいので、介護保険の趣旨を逸脱しやすい傾向にあります。




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