介護事業を始めるのに、介護事業の就業経験は必要か?
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
私の事務所に介護事業の開業相談に来られる方のほとんどは、介護事業の就業経験がある方がです。
私の感覚ですと9割以上は方が、介護に携わった方です。
それでは、実際にはどれだけの方が、介護事業の就業経験があるのでしょうか?
日本政策金融公庫総合研究所が、「代表に就任する前に介護保険対象の介護事業で働いたことがあるか?」の質問した結果が次のグラフです。
【代表者の介護就業経験】
出典:日本政策金融公庫総合研究所「訪問・通所介護事業者の経営実態」(平成28年1月26日)から作成
全体では45.6%の人が「働いたことがない」と回答しています。
意外な回答です。
私の経験では介護事業の開業相談に来られる人の9割は、介護の経験があります。
また、介護の業界は特殊で、異業種から参入するのが難しいです。
それにもかかわらず、アンケート調査の結果によると45.6%の人が介護の就業経験がないと回答しているのです。
その理由は何でしょうか?
私なりに考えてみました。
- フランチャイズに加入すれば、素人でも開業できる
- 訪問介護は小資本で開業できる
- 介護事業は国内で数少ない成長分野である
- 在庫がいらない
- 請求は国保連なので確実に回収できる
- 介護保険事業は国の事業なので、廃止されることはない
などが考えられます。
そもそも介護保険制度が始まって17年程度しか経っていませんので、介護事業の就業を経験した人が少ないということもあります。
これからは、就業経験者が増えてきますから、就業経験者の開業が増えてくると思われます。
この様なアンケートの調査結果をみても、就業経験は介護事業開業の絶対条件ではありませんが、今まで違って経営能力がないと難しい市場になっていきます。
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