本店の住所は代表者の自宅でもよいですか?大阪府堺市 40代女性

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

はい、大丈夫です。法人の本店所在地は、事業所の所在地でなくてもよく、ご自宅(マンションやアパートの一室であっても)でも問題になることはありません。

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介護事業を立ち上げる場合、法人をお持ちでない方は法人を新規に設立しなければなりません。法人設立に際しては色々決めないといけないことがありますが、法人の本店所在地をどこにするかも、その一つです。
一部の方に誤解があるようで、事業所の所在地を法人の本店所在地にしなければならないと思っておられる方がおられます。

もし、法人の本店所在地を事業所の所在地にしなければならないとすると、建物の賃貸借契約時に法人の設立を終えないと法人契約できませんが(とりあえず個人契約し法人設立後に法人契約に切り替えられるのであれば問題はありませんが)、法人の本店所在地は建物の賃貸借契約が終わらないと決まらないというジレンマに陥ります。

そのため、介護事業を始める場合は、まず自宅などを本店所在地として法人を設立し、その後建物の賃貸借契約を法人の名で締結するという方が多いです。

自宅を本店所在地にした場合のメリット

自宅を本店所在地にした場合のメリットは、節税対策になることです。自宅の一部を会社の事務所として使用するということになるため、会社は社長に使用している部分に対応する家賃を払う必要があります。この家賃は会社の経費として計上出来ることになり、黒字の会社であれば法人税等が安くなります。

一方、社長は、家賃を受け取った場合、不動産所得として確定申告して所得税を納めなければなりません。しかし、事務所として使用している割合分の住宅ローンの金利、減価償却費、固定資産税、火災保険料などを会社の必要経費として計上できますので、実質的な負担額はそれほど多くはならないはずです。

ただし、自宅が持ち家で住宅ローン控除の適用を受けている場合は、理論上、事業に利用している部分に関する住宅ローン減税が受けられなくなるため注意が必要です。

その他、注意点は、

契約書を作成すること。
家賃が近隣相場と比較して妥当であること。
実際に家賃の支払いがあること。

などです。

自宅を本店所在地にした場合のデメリット

一方、デメリットとして、自宅の住所が公開されてしまうという点が挙げられます。
介護事業の開業にあたっては、自宅を本店所在地にすると、次のように重要説明事項説明書等に本店所在地を記入しなければなりません。このため、自宅の所在地を利用者などに知られたくないという人は、自宅を本店所在地としない方が無難です。

大阪府の「重要事項説明書モデル様式」の中から「訪問介護」について、次の「1 指定訪問介護サービスを提供する事業者について」をご覧ください。

指定訪問介護サービスを提供する事業者について

上記の通り、本店所在地を記入する欄があり、ここに自宅の住所が記載されることになります。

大阪府の「重要事項説明書モデル様式」参照
http://www.pref.osaka.jp/jigyoshido/kaigo/kaigoyoushiki.html

メリット・デメリットを簡単に表にまとめます↓

メリットデメリット
将来的に節税対策になる確定申告が必要になる場合がある(手間がかかる)
先に法人を設立しておけば、余裕を持って動ける自宅が公開されてしまう
自宅に営業DMが届く

以上、介護の開業にあたって本店の住所を代表者の自宅にすることのメリット、デメリットを簡単に説明させて頂きました。より詳しい説明をご希望の方は、お気軽に無料相談にお申込みください。

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