介護事業所の開設のために会社設立をした場合、全員が社会保険に加入しなければならないのですか?社長や役員の加入義務はありますか?(池田市:40代女性)

こんにちは!大阪の介護専門税理士 松本会計事務所 副所長の高田純です。

株式会社や合同会社などの会社を設立した場合、従業員の人数にかかわらず、法律によって社会保険の加入が義務づけられている『強制適用事業所』となります。

強制適用事業所となると、業種や規模を問わず、また、事業主や個人の意思に関係なく、適用対象者は全員、社会保険(健康保険・厚生年金保険)へ加入しなくてはなりません。社長1人のみの場合も、社会保険への加入が義務となります。

介護事業所では多くの介護職員を雇用するのが通常だと思いますが、基本的に常時使用される介護職員は社会保険に加入させることが必要です。

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■パートやアルバイトの加入

パートやアルバイト、臨時雇いのスタッフについても、次の要件を満たす場合は加入が必須となります。

1週間の所定労働時間および、1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同じ業務を行っている正社員など一般社員の4分の3以上

たとえば、正社員が週5日・8時間勤務の場合ですと、
正社員の労働時間:40時間
⇒週30時間以上勤務する場合は、社会保険に加入が必須。

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■社長は必須で 役員は場合による

社長は強制適用事業所である以上、加入は必須です。

勤務形態などを問わず加入が義務付けられることになるため、介護事業所のオーナーであるだけで、事業運営はすべて専門スタッフに任せているケースでも加入は必須です。

一方、社長以外の役員についても基本的には加入が義務付けられていますが、非常勤役員については加入が除外となります。

非常勤役員かどうかは、肩書きで判断するのではなく、実際の勤務の状態で判断しなくてはなりません。

肩書が“非常勤”となっていても、実態において“常勤”と見なされるような勤務内容、それに対する報酬の支払いを受けていると判断されれば加入対象となります。

非常勤役員に該当するかどうかの判断は、難しい部分があるため、開業に当たって悩まれていらっしゃる方は、ぜひ一度無料相談にてご相談ください。
提携している専門家(社会保険労務士)が同席して、あなたのご相談にのります。

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