訪問介護の事業所の立地についてアドバイスしてください。

お答えします。

訪問介護事業所を開業する場合、どこに事業所を置いたら良いか悩まれる方がおられます。

私は、「次の３点に注意して、事業所の立地を決めて下さい」と言っています。

上の３つの注意点の内、私が一番重要視しているのが１番目です。

キーマンとは、ケアマネさんなど新規にご利用者様をご紹介してくれる人です。

「あなたが開業したら、ご利用者を紹介するわよ」と言ってくれるケアマネさんの事業所に近いところで、開業することをお勧めします。

キーマンになる人がいない場合は、次の２と３番を考えて下さい。

訪問介護は、通所介護（デイサービス）などと違って、ご利用者宅に訪問してサービスを提供する事業です。

ご利用者が事業所に来られることは、ほとんどありません。

従って、ご利用者の交通の便を考えてなくてもいいです。

飲食店などの場合は、人通りが多い１階が立地条件となりますが、訪問介護事業は違います。

そこで、ご利用者が普段事業所に来られないので、裏通りであったり、アパートやマンションの2階であっても問題ありません。

表通りや1階より家賃が安いのもいい点です。

また、豪華な内装にする必要もなく、新品の備品でなく中古で充分です。

高齢者が多い地域で開業するのも一つの方法ですが、注意しなければならないことが２点あります。

一つ目は「その地域はこれから高齢者が減少するのか」ということです。

高齢者が多いということは、お亡くなりになると高齢者は減少していきます。

まさに、地方都市に見られる現象です。

今は高齢者が多いが、これから減少するような地域で開業するのは考えものです。

二つ目は、高齢者が多い地域はすでにどこかの介護事業所を利用されている可能性があり、その事業所から自分の事業所に変更することは難しいからです。

将来のことを考えて、今でも高齢者が多いが今後も高齢者が増加する地域に開業することをお勧めします。

今後、高齢者が増加する地域は、団塊の世代が多く住んでいるベットタウンと言われるような地域です。

エリアの設定事例

どこに事業所を置くかは、利用者の新規獲得にとって非常に重要です。

自分の事業所を中心として、訪問介護であれば認定者が5,000人以上いないとビジネスとして成り立たないと言われています。

山や川、踏切、大きな道路など遮断された地域は除いて、認定者が5,000人になるようにエリアを明確に確定させてください。

その認定者5,000人の範囲が狭ければ狭いほど、

この、認定者5,000人の範囲は、地域性があり大都市ほど有利です。

なぜなら、人口が密集しており、上記①及び②が可能であること、また将来高齢者が増加するからです。

介護事業相談実績213件、介護・福祉関係顧問先44社（平成25年10日1日現在）

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