津久井氏の「介護の会社の創業者の思い」を読んで
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
神奈川新聞社から発行されている「介護の会社の創業者の思い」という本を読みました。
この本は、2012年(平成24年)3月に東京証券取引所に上場した株式会社ツクイの創業者津久井督六氏の自叙伝です。
介護事業の経営者に、介護事業でも上場できるという夢を与えてくれます。
一度お読みください。
アマゾンでは中古品で4,877円で販売していましたが、時間はかかりますが書店を通して注文すれば新品で1,000円+税で購入できます。
この本を読んで、津久井氏の決断力と実行力には感心しました。
2度の大きな転換点では、思い切った決断で大きく切り開き発展を遂げられています。
トップの能力として必要な、決断力と行動力の重要性をあらためて認識しました。
津久井氏の人生で転換点になったのは、次の2つです。
- まず、高校を卒業して就職した大同建設を退職したときです。
高校の同窓会で隣に座った先輩に誘われて、東京に行くことになります。学校推薦してくれた高校や会社に迷惑をかけるのではないか、まだ一人前だと胸を張れるほどではない、母親が反対するのではないか、といった不安を抱えながらも勇気をもって東京行きを決断します。
その結果、日本の高度成長に伴って津久井氏は大成功を収めます。 - 2度目の転換点は、建設業に決別して福祉事業へ一本化したときです。
この決断も介護保険制度の施行でニーズが高まり発展を遂げる結果となり、現在の株式会社ツクイとなります。
企業は環境適応業であると言われますが、まさに津久井氏は見事に時代の流れを読み、過去にとらわれず大胆に変革していく勇気を持った方であるという印象を受けました。
また、この本の中で色々教えられることが沢山ありますが、「細胞分裂方式」という拠点展開の方法は参考になるのではないでしょうか?
「細胞分裂方式」とは、一つの事業所の売上額がある基準を超えたら、それを2分割して二つの事業所を作る方法です。
この方法のメリットとして、次の2点を挙げています。
- 新たに立ち上げた事業所もゼロからのスタートではないので、施設の維持コスト程度の売り上げを確保すれば良いこと
- しかも、既存事業所が活性化されること
です。
この方法は2015年介護保険制度改正で、小規模デイを大規模型通常規模型サテライト事業所にするときに参考になるのではないでしょうか?
つまり、大規模型通常規模型サテライト事業所を作るときに「細胞分裂方式」を導入できないかと考えました。
みなさんのご意見をお聞かせいただければと思います。
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