要支援事業をするかどうかの判断のタイミング
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
6月14日のブログで、要支援事業をするかどうかの選択について書きました。
最初から要支援事業をしないと決めている事業所様は、市町村が出してくる基準に関係なく要介護者を対象とする体制を徐々に整えていけばよいだけです。
【要支援者の市町村への移行スケジュール】
要支援事業は遅くとも平成29年4月にはスタート
一方、市町村の要支援事業の基準の内容を確認してから、要支援事業をするかしないかを決める事業所様は、
- その選択をいつまでにしなければならないのか?
- どのタイミングでするのが良いのか?
について注意しばければなりません。
市町村の要支援事業は平成27年4月からスタートすることが可能ですが、経過措置があり遅くとも平成29年4月までには、すべての市町村においてスタートしなければなりません。
今のところ、各市町村はいつから要支援事業をスタートさせるか分かりませんが、スタートする前には要支援事業の基準を明確にし公表しなければなりません。
その基準が明らかとなったところで、内容を検討し要支援事業をするかどうかの判断をします。
あなたの事業所のある市町村は、どのような内容の要支援事業をいつから始めるかを情報収集してください。
おそらく、まず大都市が要支援事業の内容を明確にし、その様子を周辺市町村が見て、ギリギリになってから基準を出してくると想像されます。
要支援事業をスタートさせても、既存事業所に頼らざるを得ない理由
さらに、市町村が要支援事業をスタートさせたとしても、当面、既存の訪問介護事業所や通所介護事業所に頼らざるを得ないと思われます。
なぜなら、ボランティアなどを簡単に集められないからです。
掃除、洗濯、料理のボランティアを皆さんはご存知しょうか?
もし、掃除、洗濯、料理のボランティアが沢山いたら、訪問介護事業は多分成り立っていないかもしれません。
訪問介護事業が成り立っているということは、ボランティアがいない証拠です。
ボランティアを集められなければ、既存の介護事業所に今まで通り、頼まざるを得ません。
このように市町村の要支援事業がスタートしても、当面、既存の介護事業所に頼らざるを得ませんが、いつまでも市町村は続けることはできません。
市町村がボランティアを探し出さなければならない理由
市町村がボランティアを集められなければ、高い報酬の既存事業所に依頼し続けなければなりません。
その結果、市町村は負担を軽減することはできず、財政を圧迫したりあるいは利用者の負担割合や利用料を高くするなど、市民の負担を増やさなければなりません。
このように、市町村への要支援者の移行は、介護事業所だけでなく市町村にとっても大変なことです。
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