介護事業者は厚労省が軌道修正することを念頭に置くべき
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
介護事業者は、常に厚生労働省が2025年に向けて、どのような方針を立てているかを知り事前に対策を検討しなければなりません。
しかし、厚生労働省が打ち立てた方針が計画通り進まないことがあるのも事実です。
厚生労働省は、当初の方針を軌道修正したり、また最悪の場合はハシゴを外すようなこともします。
従って、介護事業者としては、厚生労働省の方針を理解するとともに、軌道修正やハシゴ外しもあることを念頭に両方に対応できるように事前対策を練るのが理想です。
そして、厚生労働省の方針や介護業界の動向を観察して、この方向性で間違いないと判断して実行することが大事ではないでしょうか?
介護療養病床の廃止期限の再々延長
介護療養病床の廃止期限は、2011度末でしたが2017年度末までに延長された経緯があります。
しかし、それでも介護療養病床の廃止は計画通り進ます、田村厚労相大臣は「2018年度以降もなんらかの形としては残る」と発言しています。
もともと介護療養病床は、病院に医療保険を使って何年も入院(社会的入院)しているという社会的批判を受け、いわゆる老人病院についてはすべて介護保険を適用すると厚生労働省が発表してできました。
その厚生労働省の指導に従って介護保険適用の療養病床になったのが介護療養病床で、従わなかったのが医療療養病床です。
厚生労働省の指導に従った介護療養病床が、廃止されるというハシゴ外しにあっています。
地域包括ケアシステムや要支援者の市町村の総合事業への移行
2012年に厚生労働省が打ち出した地域包括ケアシステムや2015年の介護保険法改正で要支援者が市町村の総合事業へ移行しますが、軌道修正されるかもしれません。
定期巡回随時対応型訪問介護看護が普及しておらず、厚生労働省が「病院・施設から在宅へ」という流れは、充分機能しているとは言えません。
また、要支援者が市町村の総合事業へスムーズに移行するためには、ボランティアなどを集める必要がありますが、疑問を投げかけている人もいます。
このようなことから、地域包括ケアシステムや総合事業は、現実が追いつかず軌道修正させられるかもしれません。
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