特定入所者介護(予定)サービス費の見直し
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
特定入所者介護サービス費は、介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)等の入居者の食事代や部屋代の負担を軽減するための給付です。
介護施設の入居者に関しては、平成17年10月の制度改正で、これまで介護保険の対象であった個室代と食事代が全額自己負担となりました。
在宅で生活している人は部屋代や食事代を自己負担しているのに、特養などに入所している人が介護保険で補助されているのは、公平でないとの指摘があって全額自己負担となりました。
個室代が5万円、食事代が4万円ぐらいですから1ヵ月の自己負担は、平成17年9月までは9,000円の負担でした。
ところが平成17年10月からは、9万円になったのです。
この9万円以外に施設の介護保険の自己負担が3万円、タオルなどの日用品の購入を合わせると1ヵ月13万円ぐらいの負担になります。
これでは、1ヵ月6万円程度の収入しかない国民年金の方は、毎月7万円不足します。
そこで、市町村は住民税非課税に該当する場合は、部屋代と食事代を補助することにしました。
これを補足給付と言います。
ところが、これについても問題ありました。
収入は少ないけれど、預貯金などを多額に保有している人も補足給付の対象になっていたのです。
そこで、住民税が非課税かどうかで補助を出していますが、平成27年8月からは預金残高も判定に含められます。
【負担限度額の見直し~平成27年8月より】
上図の通り、預貯金・有価証券の残高が
- 単身世帯で1,000万円以上
- 夫婦世帯で2,000万円以上
の場合は、補足給付の対象外になります。
預金残高が1,000万円または2,000万円を切った段階で、市町村は補助をスタートさせます。
自宅を売却して特養などに入居される方がおられますが、この場合には預金が1,000万円を越えしまうケースが出てくると思われます。
残念ながら、補足給付の対象になりません。
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