介護職員処遇改善加算の廃止は必然
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
介護職員処遇改善加算はいずれ廃止され、基本報酬に「まるめ」られます。
介護事業者は、介護職員処遇改善加算がなくなることを前提に経営していかなければなりません。
介護職員処遇改善加算が廃止されると考える理由
なぜ廃止されると考えるか、その理由を述べたいと思います。
2つあります。
理由その1
介護職員の処遇を含む労働条件については、本来、労使間において自律的に決定すべきものです。
国に「賃金を上げろ」と言われるものではありません。
国としても介護職員が不足している状況で、「例外的かつ経過的な取扱い」として設けたのが介護職員処遇改善加算です。
従って、ある程度目的を達成した段階や他の効率的な改善策が見つかった段階で、介護職員処遇改善加算は廃止されると考えていいです。
理由その2
もう一つの理由は、審議報告に書かれているからです。
第119回社会保障審議会介護給付費分科会資料の中に、「平成27年度介護報酬改定に関する審議報告」があります。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000073442.html
その審議報告の中で、「介護人材確保対策の推進」の項目で介護職員処遇改善加算について、次のように記載されています。
(抜粋)
処遇改善加算の今後の取扱いについては、より効果的かつ実効性の高い対応の在り方も含めて引き続き検討することが適当である。
「引き続き検討する」とは、介護職員処遇改善加算は将来廃止の方向で検討するというように解釈できます。
以上のように、介護職員処遇改善加算は将来廃止されると考えて、給料を決める必要があります。
介護職員処遇改善加算のイメージ図(訪問介護の場合)
出典:平成27年3月3日全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料
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