介護職員処遇改善加算を取得するかどうか
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
介護職員処遇改善加算に対する経営者の考え方については、大きく2つに分かれます。
消極的意見
一つの意見は、加算はありがたいが将来廃止になったときのことを考えると逆に大変である。
特に、訪問介護のように加算率が8.6%と高いので、廃止されたとき職員の給料を下げられず、8.6%の利益率が下がり経営に大きな打撃になるという考えです。
この考え方をされる経営者の方は、あえて処遇改善加算を取らないか、取ったとしても加算(Ⅲ)か(Ⅳ)の要件が緩いものを選択されます。
積極的意見
これに対して、将来のことを考えることも大事ですが、今がなければ将来もないという考え方です。
すなわち、今回、介護報酬が5%~10%近く下がり自力で昇給するのは難しいです。
新しい加算を取ることによって、職員の給料をアップすることができます。
事業所が今やるべきことは、職員の定着率アップです。
そして、新しい職員に来てもらうことです。
定着率が上がり、良い人材を採用することによって、利用者は増えます。
利用者が増えるとスケールメリットが出て、利益率がアップします。
それによって、仮に3年後に加算がなくなっても、何とかやっていけるはずです。
逆に3年後のことを考えて加算を取らず給料は上がらなければ、巷で介護職員一人あたり1万2千円上がると言われているのに、上がらなければ不満になります。
優秀な職員から辞めていきます。
辞めたら募集しますが、加算を取っていないので時給は低いので採用は難しいです。
3年後のことを考えて、加算を取らなければ、3年後はないかもしれません。
また、3年後加算がなくなっても、自分の事業所だけがなくなるわけではありません。
出典:平成27年3月3日全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料
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