高齢者の増加と介護保険料を負担する40歳以上の減少
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
75歳以上の高齢者は増加して介護保険を必要とする人達は増えていきますが、介護保険料を負担する40歳以上の人口は減り続けます。
この様な状況が予想される中で、介護を必要とする高齢者に、まんべんなく財源を回すことは不可能です。
財源確保が難しい中で、いかに重点的にメリハリをつけて介護サービスを提供していくかということが課題となっています。
要介護率が高くなる75歳以上の人口の推移
下の図の左側は、要介護率が高くなる75歳以上の人口の推移を示しています。
2025年までに、75歳以上の人口が増加していきます。
その後は75歳以上の人口は増えないのですが、85歳以上の割合が増加していきます。
年齢が上がるにつれて、要介護認定率が上がっていきます。
病院や施設から在宅への流れが進んでいくと、介護保険を必要とする高齢者はますます増えていきます。
介護保険料を負担する40歳以上人口の推移
一方、介護保険料を負担する40歳以上人口の推移は、上の図の右側で示されています。
介護保険料を負担する40歳以上の人口は、2025年頃をピークにその後減少に転じることが予想されています。
この結果、介護保険を利用する人が増えていき、介護保険のサービスを使わないけれど、介護保険料を納める40歳以上が減っていくという現象が生じると予想されます。
財源が減少していく中で、いかに介護保険制度を維持していくか
財源の確保が難しくなり、そしてその結果、介護保険制度の維持が困難になると予想されます。
介護保険制度を大きくて変えていくこと、その第一歩として今回の制度改正が位置付けられています。
今回の制度改正は第一歩に過ぎず、本番は平成30年です。
ここで大きく改正されるでしょう。
16日のブログで財務省の「財政健全化計画等に関する建議」を取り上げましたが、介護事業所にとって厳しい内容です。
しかし、「要介護率が高くなる75歳以上の人口の推移」と「介護保険料を負担する40歳以上人口の推移」を見ると、3年後に現実になる可能性は十分にあります。
例えば
- 介護保険の対象は要介護3以上に限定される。
- 要介護1と2は介護保険外として、市町村の総合事業に移行される。
- 生活援助も市町村の総合事業か自費になり、訪問介護は身体介護に限定される。
などです。
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