介護事業所の倒産は、設立5年以内・従業員5人未満・小規模が多い

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

東京商工リサーチによりますと、

  1. 設立5年以内の事業者の倒産が過半数を占め、
  2. 従業員数別でも5人未満が38件(前年同期比100.0%増、前年同期19件)と倍増し、
  3. 小規模事業所の倒産が全体の約7割(構成比66.6%)を占めています。

このことは、何を意味しているのでしょうか?

開業後早期に軌道に乗せること

介護事業の特徴(長所)は

  • 在庫がいらない
  • 未収金の回収が確実である
  • お客様はリピーターである
    などです。

この様に、介護事業所は、

  • 売れない在庫を抱えて倒産することもなければ、
  • 取引先の倒産によって連鎖倒産することもなく、
  • また来月以降の売上もある程度約束されていますので売上激減による倒産も少なく、
    大きく儲けることは難しいですが、安定した経営ができます。

この様な特徴がありますので、介護事業所は倒産しにくい業種であると言えます。

一方、介護事業所は開業してお店の前に行列ができる飲食店などと違って、開業時から売上が激増することもありません。

しかし、ご利用者一人一人の売上は少ないですが、リピーターなので来月以降の売上も期待することができます。

この一人一人のご利用者の売上が積み重なって、全体として売上が増えていくという構造になっています。

時間がかかります。

損益分岐点

したがって、開業後早期にご利用者を増やし損益分岐点や収支分岐点にもっていかないと、資金繰りが苦しくなって倒産してしまいます。

介護事業所は開業したら、早期に軌道に乗せることがポイントです。

そのためには、デイサービスであれば開業前の内覧会や人脈づくりは、早期に軌道に乗せるために重要です。

規模の拡大は規模のメリットを生む

小規模事業所の倒産が全体の約7割を占めているというデータから、介護事業所の生きる道の一つは規模拡大です。

規模拡大については、ブログでも何回も取り上げていますので、次の「このブログに関連する記事」をご覧ください。

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今後の介護事業所経営の5つのキーワード~事業規模の拡大~

介護事業所は二極化しています。



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