ワタミの失敗に学ぶこと~規模拡大と従業員教育~

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

日経トップリーダー2015年12月号



日経トップリーダー2015年12月号に「カリスマの誤算」というタイトルで、ワタミが陥った創業者依存の後遺症の特集記事がありました。



この特集から一般の中小の介護事業者が学ぶべきことをご紹介したいと思います。

ワタミの規模拡大と従業員教育の現状

ワタミの社員の採用数は

  • 2003年3月期 約300人
  • 2004年3月期 約300人
  • 2005年3月期 約800人
    と増加し、そのスピードが速く組織の規模膨張に、社員の教育が追いついていない状態でした。

そのため、会社の経営理念が現場まで浸透しなくなり、理念が徹底できなくなっていました。

1990年代後半のワタミは社員が500人程度で、当時社長だった渡邉美樹氏が自ら幹部教育をしていました。

自分の店を良くするには、どの経費を削ればいいのかが分かるレベルまで鍛え上げ、社員に経営者目線を植え付けたのです。

しかし、その後、上で述べた様に社員の教育が規模の急拡大に追いつかず、社員の質の低下につながりました。

規模の拡大と社員教育

介護事業は規模のメリットがあり、拡大することにより利益が増えます。

これは統計的に明らかになっています。

しかし、ワタミの事例から社員教育がきちっとできて、社長の考え方が社員にしっかりと伝わってからでないと、規模の拡大は失敗することになります。

規模拡大は正論ですが、社長の考え方と共感する従業員が育たない限り、需要はあっても出店しないというぐらいの覚悟が必要です。

ワタミの失敗から、規模拡大より従業員教育を優先するべきであることを学びました。

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