改正介護保険法審議のテーマ~軽度者の生活援助は介護保険から外す~
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
選挙後、一回目の介護保険部会の審議が7月20日に開催され、介護保険法改正の議論が再開されました。
介護保険部会は外部団体で、厚生労働省はオブザーバーです。
議論をするのは厚生労働省以外の人達で、この審議会のメンバーは、まず介護業界の代表の方々、一般企業の方々、大学の教授とか医師会の方などが入っています。
議論された結果は次の通りですが、完全に真っ二つに分かれています。
介護業界の意見
この中で介護業界側の方々の意見は、身体介護と生活援助は一体的に提供すべきだから訪問介護に残すべきだという意見です。
総合事業自体は、来年4月までに全国の市町村に移されている途中で過渡期です。
したがって、総合事業が成功するかどうかは、まだ誰も分かりません。
総合事業がうまくいくかいかないか分からない現状の中で、総合事業に移すという議論は早いのではないか?
来年4月以降の状況を見てから、総合事業に移すかどうかを検討すべきだという意見もあります。
一般企業側の意見
これに対して費用負担側すなわち一般企業側である経団連の考え方は、軽度者の生活援助は介護保険から外すという意見です。
会社は介護保険料を半分負担しており、介護保険料が上がると会社の負担も増えます。
さらに今回総報酬割ということで、一般企業はもっと負担すべと言われている中で、経団連を中心に介護保険制度は、このままだと破綻するので見直しは待ったなしで、介護保険から外せという意見です。
厚生労働省も経団連側ですから、大勢は訪問介護の生活援助は介護保険から外すという意見の方が強いです。
特に7月10日の選挙結果から強気になっています。
生活援助が外れる可能性は大きい。