サービス付き高齢者向け住宅の現状と課題~適切な立地~
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
サービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」)の立地については、地価が安ければコストが下げられますので、相対的に高齢者の人口に比べて地価の安い地域に多く供給される傾向にあります。
その結果、サ高住の一部には、郊外や交通の不便なところや医療機関が近くにないところに立地しているケースがあります。
下のグラフは、国土交通省の「サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会」から引用したものですが、公共交通機関へのアクセスで、駅やバス停ともに遠いが17.6%であったり、医療機関へのアクセスについて徒歩圏外かつ公共交通利用圏外が6.1%とアクセスの悪い地域に立地しているケースがあります。
出典:国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会第7回資料(平成 28年4月27日)
サ高住の課題(立地について)
サ高住が郊外に立地していたり、公共交通機関や医療機関へのアクセスの悪い地域に立地していると、必要な医療や介護等のサービスを受けにくくなってきます。
さらにサ高住の入居者にとって、立地が悪いと普段の生活においても不便です。
このようなことからサ高住は、日常生活圏で医療・介護サービス等の提供を受けられるように、地域ごとに高齢者人口や要介護者数に応じて供給される必要があります。
このためには、都道府県や市町村が政策的に誘導していかなければなりません。
また、サ高住をこれから建てられる方は、コストも大事ですが入居者の入居後の生活に不便をきたさないような立地を選択してください。