2017.06.17
カテゴリ:平成30年介護報酬改定
デイサービスの「栄養改善加算」の要件の見直し~デイサービスにおける栄養管理の現状と課題 ~
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
「デイサービスの栄養改善加算の要件の見直し」について、連日書いてきましたが、このテーマについては今日でとりあえず終りにします。
デイサービスの経営者の方は、栄養改善加算の要件の見直しが行われる可能性があることを頭の隅において頂きたいと思います。
デイサービスにおける栄養管理の現状・課題
栄養管理はデイサービスの利用者の生活の質(QOL)の維持・向上につながり、また栄養改善が必要と思われる者が一定数存在しているにもかかわらず、栄養改善加算が届け出られていないとして、厚生労働省は次の通り分析しています。
栄養改善加算による栄養改善サービスがあまり行われていない
栄養改善加算を算定しているデイサービスの割合は1.8%で、栄養改善加算の算定者の割合は3.0%と、いずれも低く栄養改善加算が算定されていない現状があります。
【栄養改善加算に係る状況】
出典:第140回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成29年6月7日)
栄養改善加算を算定しない理由
栄養改善加算を算定しない理由として、主に次の2つが挙げられています。
- 栄養改善サービスが必要と思われる利用者がいないため 154件(32.6%)
- 必要な専門職が人材不足で配置できないため 152件(32.1%)
【栄養改善加算を算定しない理由 (複数回答)】出典:第140回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成29年6月7日)
この状況に対して、厚生労働省はデイサービスの利用者に対して、「低栄養のリスクアセスメントや栄養改善の取組が適切に行われていない可能性がうかがえる。」と指摘しています。
この様に栄養改善加算の算定が、あまりにも少ないところから、算定要件を見直すなどの介護報酬改定が行われる可能性があります。
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