高齢化の問題は、地方の過疎地ではなく都市部の問題

こんにちは。介護専門税理士の松本昌晴です。

日本の高齢化の問題は、地方の過疎地の高齢化の問題と思っておられる方がおられますが、実は今後急速に高齢化する都市部が問題です。

今後急速に高齢化が進む都市部

下の表をご覧ください。

赤字で示された、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、愛知県、東京都などの大都市やその周辺都市で、高齢者が急速に増加することが分かります。

例えば、埼玉県は75歳以上高齢者が2025年時点で2010年時点と比較すると倍に増加します。

一方、黒字で示された岩手県、秋田県、鹿児島県、島根県、山形県などのいわゆる地方都市は、高齢者の人口は微増です。

高齢化の問題は、もう地方では終わっていて、今後は都市部で急速に問題になっていきます。
都道府県別の高齢者(75歳以上)人口の推移
【資料】2010年高齢者人口:「平成22年国勢調査」(総務省統計局)
2025年高齢者人口:「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)

なぜ都市部で急速に高齢者の人口が増えるのか?

団塊の世代と言われる人達は。2025年に75歳になります。

その団塊の世代の人達は、日本の高度成長期に大都市近郊のベットタウンに住み、都心に通勤していました。

その人達が2025年頃に一挙に75歳を迎えるため、都市部で高齢化の問題が今後、顕在化するのです。

埼玉県が高齢者の増加率1位で、千葉県が2位です。

まさに、団塊の世代が住んでいる地域で、高齢化が急速に進んでいるのが分かります。

介護事業者のビジネスチャンスは、今後高齢化が進むところ

あなたが、日本のどこかで介護事業を始めようと考えたと仮定しましょう。

どこで介護事業を始めたら有利でしょうか?

高齢化が進んでいる地方でしょうか?

高齢化が進んでいる地域で介護事業を始める場合は、高齢者は既存の介護事業所をすでに利用しており、利用者の取り合いになります。

しかし、今後高齢化が進む大都市やそのベットタウンでは介護保険を利用する高齢者が急速に増加しますので、介護事業を始めるのに有利です。


コメントのお願い

a:4569 t:2 y:0