平成24年4月号 決算書に『役員借入金』が'多額'計上されていませんか?

s_matumoto (1)

                      第8回(平成24年4月号)
画像の説明

(1)役員借入金のメリット

  1. 個人的費用が混ざった場合に、貸付金ではなく、役員借入金の減少(返済)で処理する事ができます。⇒ 決算書に『貸付金』が計上されている場合は、金融機関は良い顔をしません。
  2. 金融機関は役員借入金を負債ではなく、実質的に資本金として見てくれる事があります。⇒ 各種財務指標(自己資本比率など)を有利に扱ってくれる事があります。
  3. '私募債(社債)'にすることにより、税率差を利用したテクニカルな節税や社会保険料軽減ができる。⇒ 松本会計にコンサル料を支払っても、余りある効果を発揮する事があります。


(2)役員借入金のデメリット

  1. 形式的には負債のため、自己資本比率の低下や債務超過に陥る可能性があります。⇒ 上記(1)2との裏返しですが、実質的に資本金と見てくれない事があります。
  2. 額面金額が'相続財産'となり、思わぬ相続税が発生する可能性があります。⇒ 具体例として5,000万円の役員借入金に対して最高2,500万円の相続税が発生する可能性があります。

(3)役員借入金の減らし方

  1. 債務免除を行う。
    ⇒ 会社に欠損金がない場合は、債務免除益に対する税金が発生することにご注意下さい。
  2. DES(債務の資本化)を行う。
    ⇒ 資本金が増加しますので登記費用が発生するのと同時に、債務免除益課税に注意が必要です。
  3. 給料を下げて、その分を役員借入金返済を行う。
    ⇒ 特に欠損金がある場合は、財務指標改善と節税のダブル効果を発揮します。


    110$,画像の説明

戻る

a:1697 t:1 y:0