通所介護の現状について(費用額)

こんにちは。介護専門税理士の松本昌晴です。

「通所介護の現状について(利用者数)」に引き続き、「通所介護の現状について(費用額)」を社会保障審議会介護保険部会(第45回)の資料に基づきご紹介します。

通所介護の費用額

平成23年度の通所介護(介護予防サービスを含む)の費用額は約1.3兆円(平成13年度の約3倍)で、平成23年度費用額累計約8.3兆円の5.7%を占めています。

近年は、毎年約1,000億円ずつ増加しています。

通所介護の費用が毎年増加していることは、通所介護が利用者やその家族にいかに支持されているかを意味していると同時に、運動機能の維持にいかに役立っているかという効果について、今後の評価に注目していきたいと思います。

通所介護の費用額
注) 各年度の費用額の値は、介護給付費実態調査の5月審査(4月サービス)分から翌年の4月審査(3月サービス)分までの合計です。

通所介護の費用は急増している。

介護保険の総費用は、介護保険制度が始まった2000年度で3.6兆円でしたが、2011年度には8.9兆円と2000年度と比較して2.5倍に膨らんでいます。

このように、介護保険の総費用は増加傾向ですが、その中でも介護サービスごとの伸びを見ていくと、下図の通り通所介護が飛び抜けて増加傾向にあります。

これだけ通所介護の費用額が急増すると、平成24年の介護保険法改正で協議制が導入されましたが、通所介護が総量規制の対象になる可能性があると思います。

(単位:億円) サービス種類別介護費用額(抜粋)
通所介護の費用は急増している

通所介護の要支援・要介護度別費用額

平成24年3月現在、通所介護(介護予防通所介護を含む)の要支援・要介護度別費用額については、要介護2の割合が25.2%と最も高く、要介護度1が21.9%で続きます。要支援1.2の割合は12.4%を占めています。

通所介護の利用者は、ある程度自分で動くことができる方の利用が多くなるのは当然かと思います。

特に、最近急増しているリハビリ型のデイサービスの場合は、軽度者中心です。

その結果、要介護度が1と2の方の利用が多くなっていると思われます。

要支援・要介護度別費用額(1月当たり)


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