混合介護をする場合の障壁
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
今までのブログで、団塊の世代が介護保険を利用するようになり、また介護報酬が上がることが期待できない以上、混合介護(利用者が1割負担の介護保険と10割負担の保険外をトータルにサービスを提供すること。)が必要になってくることをお伝えしてきました。
このことに気づきはじめた大手の介護事業所は、混合介護について真剣に考えています。
そして、実現に向けて試行錯誤しています。
しかし、混合介護をする場合の障壁として、次の2つがあるようです。
- 役所の理解がない。
- ケアマネの理解がない。
役所の理解がない
混合介護のサービスをはじめようと考え、役所に相談に行くとほとんど理解を得られません。
たとえば、10時から11時まではヘルパーが訪問介護をし、11時から引き続き同じヘルパーが自費サービスを提供すると、ほとんどの役所は認めません。
このケースの場合、役所の回答の多くは、
- 一旦事業所に帰り、あらためてもう一度来るか
- 訪問介護のペルパーとは別の人がする
のなら明確になるので問題ないと言われると思います。
役所は、同じ人が同じ時間の中で、介護保険といわゆる自費サービスを続けるのは好ましくないと指導します。
そうすると、続けて同じ人が介護保険と自費サービスを提供できると効率よくサービスが提供できますが、役所の指導に従うと効率が悪くなり、混合介護をすることが経営上困難になってきます。
ケアマネの理解がない
ケアマネさんは、混合介護に興味を持っていません。
なぜなら、ケアマネさんはご利用者の負担が少ない方を好むからです。
ケアマネさんは、安いのが好きです。
したがって、ご利用者負担が10割の自費サービスを好みません。
今後は変わるかも
このように混合介護をやらなければならないと分かっていても、役所の指導があったり、ケアマネがケアプランに組んでくれないという問題があります。
しかし、これからは改善される可能性があります。
なぜなら介護保険制度が変わっていくからです。
特別養護老人ホームは、要介護3以上でないと入所できなくなりますし、訪問介護の生活援助は外されようとしています。
デイサービスも短時間に集中するように短時間の報酬が上がる一方、7時間以上の長時間の報酬が下がっていきます。
そうすると介護保険で使える部分が、だんだん狭くなってきます。
狭くなってくると今までと同じサービスを受けるためには、自費サービスを使うしかありません。
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