特養の入所制限(要介護3以上)は特養を整備しないというメッセージ
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
特別養護老人ホームの入所申込者の状況は、次の表の通り約52万人です。
要介護3以上の方でも、約34万人が待機している状態です。
しかも、複数の特養に申込している場合は除かれていますので、正味の申込者数になっています。
【特別養護老人ホームの入所申込者の状況(平成26年3月集計】
これだけ待機者が多いと必要な施設を整備するというのが普通です。
しかし、今回、厚生労働省がとった方針は入居制限をするものです。
来年4月以降の入居者は、原則として要介護3以上に制限されます。
この入居制限は、これ以上特養は作らないというメッセージでもあります。
52万人の待機者のために特養を整備すると52万人÷100床=5,200棟が必要です。
すなわち、52万人の待機者全員を特養に入居してもらうためには、一般的な大規模(定員100人)な特養を5,200棟作らないなければなりません。
国や市町村の負担は、かなりの金額になります。
さらに、これから団塊の世代が約700万人であり、そのうちの2割が要介護状態になると仮定すると、今後さらに140万人分の特養を整備する必要があります。
国や市町村の財政負担を考えると、これは不可能な数字です。
そこで、国はもう特養は作らない、言い換えると数に限りがあるので、今回、入居制限をするということになったと考えられます。
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