介護事業者が、訪問型サービスA(緩和された基準によるサービス)をするメリット
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
総合事業の多様なサービスの中に、緩和された基準による訪問型サービスAがあります。
介護事業者として、この訪問型サービスAにどのように対応すれば良いかということについて、考えてみたいと思います。
【訪問型サービス】
サービスAの訪問介護というサービスは、身体介護と生活援助があります。
この身体介護は、総合事業に移ってもボランティアでは無理です。
従って、身体介護の部分は事業者が続けて担当します。
ボランティアが担当するのは、生活援助の大部分で全部ではありません。
プロの事業者でないと出来ないことがあるので、一部は事業者の業務として残し、ほとんどはボランティアに移行されます。
訪問介護事業者は身体介護に集中できる
これに対して厚生労働省は、次のように説明しています。
これからは訪問介護事業者は、報酬が低い生活援助を手掛けるよりは、報酬が高い身体介護に重点的にサービス提供できる様になる。
同時に訪問介護事業者が地域の、例えば有償ボランティアと契約して、有償ボランテイアが緩和したサービスAの担い手になります。
訪問介護事業者は人材を確保が容易になる
事業者が主体となって、有償ボランティアと提携してやることによって、生活援助はヘルパー等の資格は要りません。
今、介護職員を募集しても集まらないというのは、初任者研修という資格がいるから限定されます。
ボランティアは資格がなくてもできますで、求人しやすいです。
生活援助に限定することで、ヘルパー資格は不要になります。
さらに元気な高齢者で時間があり、お金に余裕がある高齢者が増えてくるので、そういった方々が地域貢献として参加する場を作ることができます。
この仕組み作りで、今まで以上に人材を確保できます。
介護事業者は、自前でボランティアを確保する中で、囲い込みが可能になって、これからも増大する生活援助のニーズも取り込んでいけます。
有償ボランティアと労働基準法
有償ボランティアと雇用契約して低賃金で労働を強いると、使用従属関係下にあると認められる場合には、労働基準法第 9 条の労働者であるとして、労働基準関係法令や最低賃金法の適用対象となります。
今回、ガイドラインのQ&Aに有償ボランティアと労働基準法第 9 条が掲載されました。
介護保険最新情報vol.417
「介護予防・日常生活支援総合事業ガイドライン案」についてのQ&A【平成27年2月4日版】
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/resources/c4cf78bb-5609-4dd0-b3ca-1aaedd3fed83/介護保険最新情報Vol.417.pdf
(ご参考)労働関係法令のワンポイント解説
大阪労働局のホームページに、労働者向けに労働関係法令を分かりやすく解説した資料がありました。
雇用する側にも参考になると思いますので、ご紹介します。
「労働関係法令のワンポイント解説」~労働者のみなさんへ~
http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/osaka-roudoukyoku/H23/23kantoku/231021001.pdf
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