介護職員処遇改善加算が廃止されると介護事業所は大きな影響
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
一昨日のブログで、介護職員処遇改善加算が廃止されるのは必然と書きました。
介護職員処遇改善加算は、介護事業所にとって右から左に出ていくだけで手元に残りません。
ところが、介護職員処遇改善加算が廃止されてお金が入ってこなくなると、お金を出さなくていいのでしょうか?
そういうわけにはいきません。
なぜなら、介護職員処遇改善加算が廃止されたからといって、介護職員の賃金を減らすことは難しいからです。
厚生労働省が、よく使う手です。
2階にハシゴを掛け厚生労働省の言う通りに2階に上ると、ハシゴを外されて、もう降りれない状態になります。
訪問介護の加算率8.6%は介護職員処遇改善加算が廃止されると影響大
上の表の通り、訪問介護事業所は介護職員処遇改善加算の加算率が8.6%と高いです。
このことは、介護職員処遇改善加算が廃止さてたときに、訪問介護事業所の経営に大きな影響が出ます。
今は、右から左にお金が介護事業所を通過するだけで、事業所の儲けにはなりません。
ところが、介護職員処遇改善加算が廃止されると、訪問介護事業所には1円も入ってきませんが、介護職員には今まで通り8.6%分の賃金を支払わなければなりません。
つまり、利益が8.6%減少することになります。
このことは、他の介護サービスについても同じことが言えますが、訪問介護の加算率が他より高い分、介護職員処遇改善加算が廃止されたときに一番影響が大きいと言えます。
介護職員処遇改善加算が廃止されたときのための事前対策
まず、介護職員には介護職員処遇改善加算が未来永劫続くものではなく、一昨日のブログに書いた理由により廃止されることが必然であることを伝えるべきです。
そして、基本給と賞与を組み合わせて、加算のすべてを基本給に上乗せするのではなく一部を賞与に含め、介護職員処遇改善加算が廃止されたときには、賞与が減額されることを事前に伝え理解してもらうことが重要です。
また、一か月の売上が300万円と仮定すると、8.6%は約25万円の減収になります。
その減収分25万円がご利用者6人分に相当すると、新規に6人の利用者を獲得し稼働率を上げればカバーできます。
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