規模が大きくなると、なぜ経費が割安になるのか?

こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。

厚生労働省は、小規模が通常規模より経費が7.6%高いとして、次の表を公表しています。

画像の説明
出典:平成27年3月3日全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料

デイサービスでは、小規模から通常規模に大きくなると給与費を除く経費の売上に占める割合が7.6%下がるとしています。

規模が大きくなるにつれて、経費が相対的に下がり利益が出やすくなるのです。

これはデイサービス以外の介護事業についても同じ傾向であり、さらに介護事業以外の産業についても言えることです。

例えば、メーカーが大量生産してコストを下げ、利益を出すことと同じです。

これを規模の利益とかスケールメリットと言います。

規模を大きくすると経費が割安になり、利益が出やすくなる理由

それではなぜ、規模の利益が生ずるのでしょうか?

次のグラフを使って、ご説明します。

画像の説明

上のグラフは、デイサービスを想定しています。

例えば、定員30人のデイサービスで家賃を月額60万円支払っている場合、毎日利用者が10人来られても30人来られても、1ヶ月の家賃は60万円で変わりません。

この様に売上が増減しても変化しない経費を固定費と言います。

固定費に対して、売り上げの増減によって変動する経費を変動費と言います。

デイサービスで言えば、お風呂がある場合の水道代や食事がある場合の食材費などです。

売上が増えても家賃などの固定費があるため、経費の割合が売上に比べて相対的に下がります。

例えば、上のグラフで

  1. 利用者が1日10人の場合は、1日の利用者1人あたりの家賃は60万円÷30日÷10人=2千円であるのに対して
  2. 利用者が1日30人の場合は、1日の利用者1人あたりの家賃は60万円÷30日÷30人=670円
    です。

この様に固定費があるため、利用者が増えて売り上げが増えても増えない経費があるため、規模が大きくなると利益が出るようになるのです。




松本昌晴税理士事務所
大阪の税理士
a:2524 t:1 y:1

松本会計メルマガ登録

下記のすべてをご入力いただき、「確認」ボタンを押してください。

姓 * 名 *  
メールアドレス *

*は必須入力です