改正介護保険法審議のテーマ~インセンティブの導入~
こんにちは。大阪の介護専門税理士の松本昌晴です。
介護保険部会において、介護給付費をいかに減らすかという議論がなされています。
そこで出てきたのが
- インセンティブの導入と
- ケアプラン点検の強化
の2つです。
いかにして、介護給付費を減らすのでしょうか?
今日のブログでは、厚生労働省がインセンティブの導入により、いかに介護給付費を減らそうと考えているか述べたいと思います。
インセンティブとは何か?
インセンティブというは、評価です。
ある基準を設けて、基準をクリアーしたらご褒美を出し、基準をクリアー出来なかったら、何らかの罰則がある。
これが、インセンティブです。
このインセンティブは、介護事業者へのインセンティブではなく、保険者すなわち役所へのインセンティブです。
厚生労働省は、都道府県や市町村に対して、うまくいったらご褒美出すし、失敗したら罰則があるというインセンティブの導入を検討しています。
インセンティブの内容
保険者の機能強化でサービス供給量を調整することが、テーマになっています。
このサービス供給量を調整するとは、介護保険サービスの利用制限をしてサービス供給量を抑えることを意味します。
市町村が利用制限をして、結果を出したところには補助金を出し、結果を出せなかった市町村には補助金が出ないというのが、インセンティブの内容です。
しかし、あからさまな利用制限はできないので、利用者の介護度が一定基準以上に改善した市町村には、補助金を出すということになります。
インセンティブ導入で要介護認定が厳しくなる
インセンティブの導入によって予想されることは、市町村は補助金がほしいため、要介護認定に口を挟んできて要介護を下げようとするかもしれません。
かつて要支援ができたときに、更新の段階でそれまで要介護1とか2の認定を受けていた方が、要支援1や2に落とされたことがありました。
それと同じことが起きる可能性があります。
国は、要介護度が下がることによって一人当たりの利用料を下げ、国の負担を減らそうと考えています。